七羽の子か七歳の子か、あるいは七人のアレか。2011/06/25

七羽の子か七歳の子か、あるいは七人のアレか。
どういう訳かこのところ、
急激に近所にカラスが増えてきたのだ。
窓からざっと見渡しても
家の周囲に20羽以上いることはざらである。
私でなくとも往年のサイコサスペンス映画、
ヒッチコックの「鳥」を連想してしまうだろう。
 
以前はこんな事はなかった。
見かけてもせいぜい1羽2羽である。
よく都会ではカラスが増えて云々とか聞くが、
他所の話で実感が湧かなかったのだ。
 
むろん、鳩や雀が何十羽いても
それほど気にしないのだろうが、
カラスとなると悪いが話は別である。
鳥の種類によって差別するつもりはなくとも、
近々ご近所に不幸でもあるのだろうか、などと、悪魔の使いのごとく何の根拠も無く考えてしまう。
 
先日、家のそばで自治体指定の黄色いゴミ袋をカラスが漁ってるところを見かけた。
どうやら、カラスの目にはよく見えないとされた黄色いゴミ袋を識別できるようになったようだ。
都会暮らしのカラスの能力の進化は凄まじいものがあるらしいので、
食料事情が変わったための大発生だと思われる。
とすれば、もはや新しい能力を身につけた彼らがこの町を去るとは考えにくく、
これから先、ずっと彼らとつき合わなければならないようである。
 
もともと恐竜の末裔との説も有力な彼らの潜在能力の高さからすれば、
いったいどこまでの知能・能力を獲得するか、恐ろしいばかりだ。
いくら獲得形質は遺伝しないとはいえ、
田舎の柿の木の枝の上でのんびり鳴いている個体と同一種とは思えぬ程の活動を見せる彼らは、
やはり個体進化しているとしか思えないではないか。
 
それにしても、夜中にまで窓の近くで野卑た声でグァーグァーと鳴かれると、
なんだか、ならず者に取り囲まれて風前の灯となった、
戦国時代の、あるいは西部劇の小さな町の住人の気分である。
 
人の顔も識別し覚えるらしいので、ヘタに敵にまわすと家族が襲われかねない。
どうか、せめて夜だけでも可愛い七つの子がある山に帰ってくれるよう、
夜中のあの鳴き声は隣の奥さんのイビキでありますよう、祈らずにはいられない。
 
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モノクローム・モノローグ。

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