梅雨時という事もあってか。
夜にカエルの鳴き声が聞こえる。
しかし田舎じゃあるまいし、妙な感じなのだ。
　
200mほど離れたところに小さな池があるので、
そこから聞こえるのかと最初は思った。
しかしそんな距離でしかも1匹だけ聞こえるのかと、
確認しようと窓を開けると鳴き止むのである。
こちらの気配を感じるほど近くにいるようだ。
　
こりゃあ、雨だからとその池から家のそばまで
出張してきているに違いない。
でなければ、となりの奥さんのイビキかも知れん、
などと軽口をたたいていると、
窓が開いていることに気付いてアワワ。
もしや聞かれてしまったか？ま、ここに書いてしまったんだけどね。
　
世の中にはカエルグッズ好きのカエラーなる人達が一大勢力を築いているらしい。
実は我が家にもいる。
私がカエルグッズに限らず、キャラクターものでも何でも人形、ぬいぐるみ、アイテムなど、
部屋に置いたり飾ったりするのを一切嫌がるものだから、最初は気をつかっていたようだが、
最近じわじわと勢力を伸ばしてきているようなのは気のせいか。
危ない危ない、なんとかここらで歯止めをかけねば。
　
カエラーにもいろいろこだわりがあるらしい。
いやいや、このカエルはちょっとテイストが違う、などと言ったりするのだ。
基準がどうも分からんが、本人も言葉では説明しにくいという。
どことなく可愛くない、なんか違うと、どこかのカエル好きのサイトをのぞいてつぶやいている。
いわば宗派のような感じなのだろうか。傍目には分からない神学論争みたいな話だ。
　
同じ趣味の友達と何年もの間、競い合うように収集してきたようだ。
考えたくはないが、押し入れの奥やら段ボールの中に、まだどれほどのカエルグッズがあることやら。
　
もしかしたら、あのカエルの鳴き声は、
日の目を見ないそのカエルグッズたちの怨念のこもった声やも知れぬ。
おお、恐！